僕が演劇に惹きつけられるワケ

 年に1回か2回くらいだけですが、芝居を見に行きます。

 宝塚のライオンキングみたいな「ミュージカル」じゃなくて、「演劇」です。
(このあたりの専門用語がよく分かっていないのですが、舞台の上で演技をすることの総称を「芝居」といい、その中でも歌ったり踊ったりするのが「ミュージカル」で、セリフだけのを「演劇」というらしいです)

 今日は僕の思う「演劇のココがいい!」というところを書きたいと思います。
 ですが、言葉にするのが難しいので、とりあえず小説と対比をしながら説明しようと思います。

 ほとんどすべての小説には人物描写があります。顔立ち、背丈、着ている服、職業。ストーリーの中での行動、言葉遣いや会話の内容から思考パターンまで。そういった全てを総合して、読者はその人を”想像”し、頭の中に新しい人間を作り上げるわけです。こんな顔をしてるんだろうな。こんな性格なんだろうな。こういうオーラなんだろうな。その人がもし実在して私と出会ったら、こんな話をするんだろうな、など。

 で、演劇のすごい所は、この架空の人物が、目の前で生身の人間として現れていることです。こんなこと、当たり前すぎて「だからどうした」「それが”演劇”の定義なんだから、言われなくても知ってるわい」って言われそうなのですが、やっぱりこの当たり前をもう一度反芻してもらいたい!

 どういうことかというと、「生(ライブ)の力」です。
 これも僕が今さらここに書くようなことでもないのですが、小説も映画もTVドラマも、極論いえば「現実」ではありません。身の回りで実際に起こる出来事とはほど遠いです。もちろん非現実だからこそいいこともあって、「想像を膨らませることができる」や「DVDだから何回も見ることができる」などがあるのですが、やっぱり越えられない壁があります。そういったことを考えると、一番「現実」に近いのは演劇じゃないかと思うわけです。なぜなら目の前に登場人物がいるから。彼らのちょっとした目線の動きとか、走り出すときの踏み込む力の入れ方とか、リアルだからその分ビビッドに伝わってきます。

 もう一つ上げるとすれば、「演出方法が特殊」という点です。
 すべての芸術作品には、それぞれの演出があります。例えば小説だったら、「登場人物の感情を情景描写に託す」とか「ですます調orである調」とか。漫画だったら「コマからはみ出すと躍動感が出る」とか。そういった細かい工夫の積み重ねが作品の雰囲気を作り上げ、観賞する人も気づかない潜在意識に届き、作品全体の印象を左右します。じゃあ、演劇の演出は具体的に何かというと、正直言ってよく分からない(笑)。これは単純に僕の観賞数が絶対的に少ないのが原因なのですが、普段見ないだけに、劇場に足を運んだ時にはすごく新鮮な気持ちになります。新しくスポーツをやり始めて、普段使わない筋肉を使った感じです。そしてほぼ例外なく、終わった後に「いいもの見たー」って気分にさせてくれます。何なんですかね、あのマジックは。やっぱり「照明」と「音響」かなー。でも細かいことを考え過ぎるのは、マジックのタネをググって調べるのと同じように粋じゃないから、永遠に謎のままにしておきます。

 他にも色々あります。役者さんの声は腹から出てるから、音として気持ちよく聞くことができるとか、台詞のない役者さんも舞台の隅っこで細かい演技をしてるから、一挙手一投足を見てるだけでも面白いとか。ああ、挙げたらキリがない。

 音楽業界だって、Youtubeでタダで見れるにもかかわらず、ライブに行く人は増えています。それは、早くて手軽なデジタルにはないものを、ライブが持っているってことをみんなが知っているから。「ライブはすごいんだ」ってこと。「あまちゃん」とか「リーガルハイ」といったドラマがあれだけ人気になっている今、同じように演技を生で見れる舞台も人気が出てもいいんじゃないかと思うのであります。

 って偉そうに書いてる僕が、年に1回か2回しか行かないようじゃダメですねorz。来月の頭に久しぶりに見に行ってきます。

この記事は旧ブログ「ワーホリ中」からの転載です。

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