文庫本の並べ方についてしつこく考える
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先月某日、僕は悩んでいました。
本棚に文庫本をこう並べるか

あるいはこう並べるか。

①は出版社順で並べ、②は著者順に並べたものです。
①は色合いが美しいですが、同じ著者の本が何カ所かに分断されているため、目当ての本を探しにくいです。 三省堂書店ではこのように文庫本が並べられているため、この並べ方を 三省堂方式 と名付けます(他の本屋もだいたいこれですが、三省堂書店が僕にとって一番なじみがあるので)。
②は同じ著者の本が並んでいるため探しやすいですが、色がゴチャゴチャしている感じがしますし、ブックオフの安っぽい雰囲気が漂ってしまっています。この並べ方を ブックオフ方式 と名付けます。
さて、いずれの方式も一長一短です。探しやすさと見た目の美しさはトレードオフの関係にあり、両方を選ぶことはできないのです。 本棚の前で「こっちの方がいいかな…。やっぱりこっちにしようかな…。あれ、なんかイマイチだからやっぱり戻そうかな…」 と、並び替えては一歩下がって俯瞰、を繰り返して考えること2時間。散々悩んだすえに、①三省堂方式を採用することにしました。やっぱり見た目の第一印象を最優先しよう、という結論に達したからです。
こうして、僕の本棚に平穏な日々が訪れたかに見えたある日、お酒を飲みながら友達にこの話をしていたときのこと。 僕が「三省堂方式」と「ブックオフ方式」という言葉を出した途端、彼の表情が曇りました。そして、こう反論します。
「それはブックオフ方式じゃない。ビレッジバンガード方式だ!」ビレッジバンガードとは、センスのあるゴチャゴチャ感を売りにした雑貨屋さんです。
もともとは本屋でしたが、次第に雑貨を扱うようになったという経緯がある店なので、今でも本はたくさん並べられています。
例えばこんな感じ。

うーん。そういわれてみたら、ゴチャゴチャ=だめ と決めつけるのは間違っている気がしてきました。確かにこんな感じのゴチャゴチャ感なら「アリ」だな。 でも…。じゃあ単純にゴチャゴチャしてればいいか?ってものでもないんだよなー。それを上手いことまとめあげる腕が必要だと思うんだけど、難しいなー。
考えだすとキリがないので、三省堂方式のまま放置しています。誰か名案がある方、教えてください…。
追記
この記事から4年後、紙の本は全部スキャンしてデータ化したので、家から本棚はなくなりましたとさ。めでたしめでたし(?)