【人生を変えた本3選】いい本を読むと、人生の進む角度が1度変わる

更新: 2024-02-02  投稿:
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イラスト:Loose Drawing

ブログでよくある「人生を変えた本」について、僕も書いてみようと思います。

「僕の人生」といっても、全然大したものではないのですが、どこかのどなたかに少しでも参考になれば幸いです。

村上春樹『アンダーグラウンド』

村上春樹は小説もエッセイも大好きですが、「人生を変えた」で選ぶなら絶対にコレでしょう。

地下鉄サリン事件の被害者の方々にインタビューをし、彼らの事件の前、当日、そしてその後の歩んだ道を丁寧に取材した作品。Wikipedia 上のジャンルは「ノンフィクション」になっています。

この作品の魅力は、どこにでもいる普通の人たちの人生を丁寧に描いている点です。村上春樹が取材をしたのは、有名人や偉業を達成したような人ではなく、たまたま事件に居合わせた人たち。しかし、そんな彼らの人生を紐解いていくと、一人一人にそれぞれのストーリーがあり、ドラマがあることが分かります。

それはもちろん、私自身もそうでしょう。

そして、私がさっき道ですれ違った人も、もちろん同じなのです。

これを読んだあとは、初めて会う人でも、年齢や性別などからステレオタイプに判断することは失礼だと自然に思うようになりました。また、「大勢」とか「〇〇な人たち」というような一括りにする言葉を使うときも、各個人へのリスペクトが欠けていないかセルフチェックするようになりました。

ダン・ブラウン『天使と悪魔』

映画化もされた小説です。ダン・ブラウンさんは『ダ・ヴィンチ・コード』で有名な作家です。

あらすじとしては、1時間に1人ずつ殺害するという予告(しかもという新ローマ教皇の有力候補者)を阻止するため、主人公が歴史の知識などから殺害現場を推測し、ローマの街を奔走する、というもの。文庫本で3冊の長編ですが、物語内では6時間ほどのことを描くサスペンスです。

この作品の本来のテーマは、科学と宗教の対立と融合ですが、個人的にこの小説を気に入っている理由は別にあります。

それは、現実の中に空想を重ねる という面白さです。

この小説内では、本当にローマに実在する教会や広場などが具体名で登場し、主人公たちはその中を走り、ときには建物は爆破されます。

はっきり言ってしまえば中二病なのですが、目の前のものを何か別のものに見立てて、頭の中で想像を膨らませて楽しむことって、昔はよくありました。それを実際に形にし、一種のパラレルワールドを展開したこの小説が、僕の何かに刺さりました。物語もスリリングで面白いこともあいまって、何周も読んだものです。

すると次に興味が湧くのは、「この小説の舞台になったローマってどんなところなんだろう」という思いです。インターネットでも写真は見られますが、実際に見てみたい。これをせずには死ねない。

2年前、中学生の頃からの憧れの舞台に足を運び、人生の目標の1つは達成しました。

ちなみに、「現実の中に空想を重ねる」という点で言うと、フジテレビの『逃走中』も結構好きで(ここ6~7年は見てないけど)、まさに中二病の空想をエンタメに昇華していると思います。遊園地などの貸し切りではなく、東京の街を舞台に多くやっていたときのが好きで、『ジャンプ』終了後の浅草・池袋・横浜中華街・上野の回は何度も見ましたし、実際に行きました。

ちなみに(2回目)、越前敏弥さんの日本語翻訳はめっちゃ読みやすい。

永田豊志『頭がよくなる「図解思考」の技術』

会社員をしているときにそれなりの数のビジネス書や実用書を読みましたが、僕個人に一番効果があると思ったのはこの本です。

200ページくらいありますが、この本での主張はただ1つ。

どんな情報も四角と矢印だけで整理できる ということです。

永田豊志『頭がよくなる「図解思考」の技術』

もちろん本当に全部がそうだとは思いませんが、普通の会議中に、参加者内で意見をホワイトボードに書いて確認する程度であれば、正しいと思います。また、この整理方法はノートを取る際にも効果的で、そのままパワーポイントにも適用可能です。

情報をすべて四角と矢印だけで整理するというのは、僕の頭の中のフレームワークにぴったりとハマりました。おそらく当時の僕は、頭の中では図形で整理するのに近いことをしていたのですが、それを紙に書く技術がなくて、うまく伝えることができていなかったです。

この方法を実践したあたりから、言いたいことをスムーズに伝えることができるようになり、コミュニケーションがとてもやりやすくなるのを感じました(ただし、その主張が受け入れられるかは別の問題ですが)。

この本のいい点は、実際に練習問題がついている ことです。説明が文章で書いてあるので、それを読みながら図にしていくのです。

ここで大事なのは、全部読んでから図を書き始めるのはダメだということ。実際の会議中には、話はどんどん進んでいきます。話を聞きながら、その場で図にしていかなくてはいけません。一見難しいように聞こえますが、実際に練習問題をやってみると意外とイケます。それが自信にもなるのです。

最後に

「いい本を読むと、人生の進む角度が1度変わる」のようなことを言ったのは、cero の高城晶平だったと記憶しています。

検索しても見つからなかったけど、どこかで言っていたはず。

僕は、本1冊読んだだけで人生がドカンと変わることはない と思っています。そんな簡単なことがあるはずない。でもこの言葉のように、進む角度がちょっとだけ変わることはあると信じています。「すぐには違いはわからないけど、進むうちに違いは大きくなっていく」という意味で、言い得て妙な表現だと思っています。

ブログを移行してアフィリエイトも始めたので、ベタに「人生を変えたおすすめ本の紹介」みたいな記事も書いてみました。

次の記事では、3選に入り切らなかった本をざっと紹介したいと思います。今回は泣く泣く3つに絞ったけど、他にもいい本がたくさんあるんです。

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